時間、深く、静かに、広く。
美しいものをじーっと見ているとき、
とくとくと注がれているお茶の音を聞いているとき、
その時間の流れは、時計の進む速さとは違うものになります。
その空間には、目に見えないけれど、わたしとモノや音の間にとても濃い空気ができます。
目を閉じて、
吸う息に導かれながら手をあげたとき、
体という空間がどこまでも深くて、外との境目がなくなるような無限の広がりを感じて。
吸う息が吐く息に変わっていく、ほんのわずかな間に、
一瞬という時間の濃密さを感じて。
吐く息に導かれながら手をおろしたとき、
無限に広がりから、もう一度自分に戻ってくるような。
一瞬という時間は、とても長くて、静かで、濃いものになるように感じます。
時間というものは、その枠を取っ払ったときや、「今のわたしの内側」に意識を向けたとき、
長さは人によって変わるように思います。
その深さや、広がりや、静けさや、濃さを味わうヨガの練習ができたとき、
自分の内側の静けさがあることを感じて、
なんとも満ちた気持ちになるのです。
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